耳通電とは?シールの耳つぼから一歩進んだアプローチ

「耳つぼ」と聞くと、シールを貼るイメージを持つ方が多いかもしれません。実は耳へのアプローチには段階があり、シール、マグネット、そして鍼を使った「耳鍼(じしん)」、さらに微弱な電気を流す「耳通電」まで、刺激の強さや方法にいくつかの種類があります。今回は、そのなかでも「耳通電」について、はりきゅうサロンflareの視点からご紹介します。

耳鍼による刺激のイメージ(耳通電では、ここにごく微弱な電気刺激を加えます)
耳鍼による刺激のイメージ(耳通電では、ここにごく微弱な電気刺激を加えます)
目次

耳通電とは

耳通電とは、耳にある特定のポイントに細い鍼を刺し、そこに微弱な電流を流すアプローチです。シールやマグネットによる持続的な刺激とは異なり、施術中の一定時間だけ、狙ったポイントにやや強めの刺激を届けられるのが特徴です。刺激量を調整できるため、その日の体調や耳の感覚に合わせて強さを変えられる点も、通電ならではのメリットといえます。

耳には全身のさまざまな部位に対応すると考えられているポイントが分布しているとされ、体表の中でも情報が集まりやすい場所のひとつとして扱われてきました。耳つぼ療法自体は、フランスで体系化されたものや、中国の伝統医学に由来するものなど複数の流れがあり、現在ではBFA(Battlefield Acupuncture)やMSEA(耳鍼を用いたアプローチ)といった名称でも知られています。この点については、以前の記事「BFA・MSEA・JEASとは?」でも整理していますので、あわせてご覧ください。

耳と自律神経、taVNSという研究領域

耳への刺激が注目される理由のひとつに、耳の一部(特に耳甲介と呼ばれるくぼみ部分)に、自律神経のうち副交感神経の中心である「迷走神経」の枝が分布している、という解剖学的な事実があります。この部分を皮膚の上から電気的に刺激するアプローチは、研究分野では「taVNS(経皮的耳介迷走神経刺激)」と呼ばれ、国内外で研究が進められている領域です。

はりきゅうサロンflareで行う耳通電は、taVNSの研究プロトコルそのものを再現するものではありませんが、「耳という限られた面積に、自律神経に関わる神経が通っている」という解剖学的な特徴を踏まえたうえで、鍼灸師としての経験と組み合わせてメニューを設計しています。効果を保証するものではなく、あくまで「耳という部位の特性を活かしたアプローチのひとつ」として位置づけている、とご理解いただければと思います。

どんな方に向いているか

耳通電は、身体のほかの部位への鍼灸と組み合わせることも、耳だけに絞って行うことも可能です。「じっくり刺激を受けたい」「短時間でも耳という一点に集中してみたい」という方には、体験しやすいメニューのひとつです。次回は、この耳通電の考え方をベースにした、金曜日限定メニュー「熟睡電気鍼」について詳しくご紹介します。

金曜限定 熟睡電気鍼 3回集中ケア
金曜限定メニュー
熟睡電気鍼
耳つぼ × 鍼 × 電気刺激

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この記事を書いた人

花田 光由(はなだ みつよし)
はりきゅうサロン Flare オーナー
あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師

2020年3月 桐朋高等学校 卒業
2020年4月 湘南医療福祉専門学校 入学
在学中より国家試験対策サイト「東洋の委員長」を立ち上げ、鍼灸学生向けの学習支援・情報発信を開始。
2023年3月 湘南医療福祉専門学校 卒業
2023年4月 同校に入職し、国家試験対策指導を担当。
2023年7月 合同会社 東洋の委員長 設立
2024年4月 教育学系大学院へ進学。経絡経穴の学習困難をテーマに研究に取り組む。
2026年2月 はりきゅうサロン Flare(フレア)開業
2026年7月 一般社団法人大田区鍼灸あんまマッサージ指圧師会 外部顧問 就任

現在は臨床に加え、鍼灸・医療分野を中心とした情報発信や配信活動、Webマーケティングにも携わる。
JEAS、BFA JAPAN、ダーマローラージャパンなどのWebマーケティングを担当。

専門分野は、はりきゅうのICT教育・Webマーケティング。
これまでの研究テーマは、経絡経穴の学習困難。
教育・臨床・情報発信を横断し、鍼灸をより身近に届ける活動に取り組んでいる。

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