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鍼灸、特に鍼通電のような刺激量を調整できる手法は、慢性的な痛みへのアプローチとして関心を持たれることが多い分野です。今回は、鍼灸と慢性的な痛みに関して、これまでに蓄積されてきた研究についてご紹介します。
2018年に発表された研究では、腰痛・頸肩部痛・変形性関節症などの慢性的な痛みを対象とした複数の臨床試験のデータを統合して解析した結果、鍼治療を受けた群は、鍼を行わない対照群と比べて痛みの軽減が認められたことが報告されています[1]。これは個々の小規模な研究では見えにくかった傾向を、多数のデータをまとめることで確認した、という位置づけの研究です。
こうした研究の蓄積を受けて、腰痛に関する治療ガイドラインのなかでも、鍼治療が選択肢のひとつとして言及されるようになっています。米国内科学会のガイドラインでは、急性・亜急性・慢性の腰痛に対する非薬物療法のひとつとして鍼治療が挙げられており[2]、英国のNICEガイドラインでも、腰痛に対するアプローチのひとつとして鍼灸が扱われています[3]。
ここで大切なのは、これらの研究や指針は「鍼灸が痛みの緩和に一定程度関与しうる」ことを示すものであって、「特定の病気そのものを治す」ことを証明したものではない、という点です。痛みの感じ方には個人差があり、鍼灸を受けたからといって必ず同じ結果が得られるとは限りません。
はりきゅうサロンflareでは、こうした研究の知見を踏まえながらも、目の前の一人ひとりの状態に合わせて施術内容を調整することを大切にしています。強い症状や長引く痛みがある場合は、医療機関での診断とあわせて、鍼灸を選択肢のひとつとしてご検討いただければと思います。
[1] Vickers AJ, et al. Acupuncture for Chronic Pain: Update of an Individual Patient Data Meta-Analysis. J Pain. 2018;19(5):455-474.
[2] Qaseem A, et al. Noninvasive Treatments for Acute, Subacute, and Chronic Low Back Pain: A Clinical Practice Guideline From the American College of Physicians. Ann Intern Med. 2017;166(7):514-530.
[3] National Institute for Health and Care Excellence. Low back pain and sciatica in over 16s: assessment and management (NG59). 2016.
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花田 光由(はなだ みつよし)
はりきゅうサロン Flare オーナー
あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師
2020年3月 桐朋高等学校 卒業
2020年4月 湘南医療福祉専門学校 入学
在学中より国家試験対策サイト「東洋の委員長」を立ち上げ、鍼灸学生向けの学習支援・情報発信を開始。
2023年3月 湘南医療福祉専門学校 卒業
2023年4月 同校に入職し、国家試験対策指導を担当。
2023年7月 合同会社 東洋の委員長 設立
2024年4月 教育学系大学院へ進学。経絡経穴の学習困難をテーマに研究に取り組む。
2026年2月 はりきゅうサロン Flare(フレア)開業
2026年7月 一般社団法人大田区鍼灸あんまマッサージ指圧師会 外部顧問 就任
現在は臨床に加え、鍼灸・医療分野を中心とした情報発信や配信活動、Webマーケティングにも携わる。
JEAS、BFA JAPAN、ダーマローラージャパンなどのWebマーケティングを担当。
専門分野は、はりきゅうのICT教育・Webマーケティング。
これまでの研究テーマは、経絡経穴の学習困難。
教育・臨床・情報発信を横断し、鍼灸をより身近に届ける活動に取り組んでいる。