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鍼灸がなぜ身体に働きかけると考えられているのか。その説明のひとつとして、筋膜や結合組織との関係に注目した研究があります。今回は、鍼灸のツボ(経穴)と身体の構造との関係、そして鍼通電が筋肉や筋膜にどう働きかけると考えられているかをご紹介します。
2002年に発表された研究では、身体の経穴(ツボ)とされる位置の多くが、筋肉と筋肉の間や、筋膜が重なり合う結合組織の平面上に分布していることが報告されています[1]。結合組織が多く集まる場所は、神経終末や血管も比較的多く分布している傾向があり、こうした部位への刺激が、周辺の組織や神経系に何らかの影響を及ぼす可能性がある、という考え方につながっています。
鍼通電は、鍼を刺した状態で電気刺激を加えることで、筋肉を継続的かつ一定のリズムで収縮させることができます。これにより、通常の鍼よりも狙った筋肉に持続的な刺激を届けやすく、こわばった筋肉にアプローチする際に用いられることがあります。単に「電気を流すと筋肉がほぐれる」という単純な話ではなく、筋肉・筋膜・神経が複雑に関わり合った結果として、身体の状態に変化が生じると考えられています。
2002年にWHOが公表した報告書では、鍼治療が有効性を示す可能性がある症状のリストが整理されています[2]。これは「あらゆる症状に効く」という意味ではなく、これまでの研究の蓄積をもとに、一定の根拠が示されつつある領域を整理したものである、という点に注意が必要です。
こうした研究知見は、鍼灸や鍼通電がどのような仕組みで身体に働きかけうるかを理解するための手がかりです。ただし、身体の反応には個人差があり、同じ施術を受けても感じ方は人それぞれです。エビデンスを踏まえつつも、目の前の方の状態に合わせて施術内容を組み立てることを、当サロンでは大切にしています。
[1] Langevin HM, Yandow JA. Relationship of acupuncture points and meridians to connective tissue planes. Anat Rec. 2002;269(6):257-265.
[2] World Health Organization. Acupuncture: Review and Analysis of Reports on Controlled Clinical Trials. WHO, 2002.
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花田 光由(はなだ みつよし)
はりきゅうサロン Flare オーナー
あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師
2020年3月 桐朋高等学校 卒業
2020年4月 湘南医療福祉専門学校 入学
在学中より国家試験対策サイト「東洋の委員長」を立ち上げ、鍼灸学生向けの学習支援・情報発信を開始。
2023年3月 湘南医療福祉専門学校 卒業
2023年4月 同校に入職し、国家試験対策指導を担当。
2023年7月 合同会社 東洋の委員長 設立
2024年4月 教育学系大学院へ進学。経絡経穴の学習困難をテーマに研究に取り組む。
2026年2月 はりきゅうサロン Flare(フレア)開業
2026年7月 一般社団法人大田区鍼灸あんまマッサージ指圧師会 外部顧問 就任
現在は臨床に加え、鍼灸・医療分野を中心とした情報発信や配信活動、Webマーケティングにも携わる。
JEAS、BFA JAPAN、ダーマローラージャパンなどのWebマーケティングを担当。
専門分野は、はりきゅうのICT教育・Webマーケティング。
これまでの研究テーマは、経絡経穴の学習困難。
教育・臨床・情報発信を横断し、鍼灸をより身近に届ける活動に取り組んでいる。